なぜ、速度を見るのか

最大筋力が同じ選手でも、力の出し方のタイプは違います。 重さ(kg)だけを見ていると、この違いは見えてきません。

同じ重量を速く挙げられる スピード型
重くなると急に遅くなる 最大筋力型
軽い重量でもスピードが出ない 両方に課題

疲労で、何が見えるか

さらに、疲労でどれだけ速度が落ちるかを見れば、その日のコンディションも分かります。 重さだけを追いかけていては気づけない、選手の状態の変化がここに表れます。

指標測定方法見方
RSIジャンプ高 ÷ 接地時間短時間で大きな力を出す能力。ジャンプ高とセットで見る
RSI modifiedCMJジャンプ高 ÷ 踏切までの時間CMJでの素早い力発揮。下肢パワーと動作戦略の両方を確認
ジャンプ高SJ、CMJ下肢パワーのベース。SJとCMJの差で反動動作の使い方も確認
接地時間ジャンプ、バウンド、ホップ反応の速さと力発揮の効率。競技動作に近い条件で評価
速度低下率セット内の速度低下疲労、出力維持、セット終了基準に使う

速度を見ることで初めて、
その選手に何が必要かが見えてくる。

目的別・負荷と速度の目安

VBTは種目、フォーム、測定機器、選手のタイプによって数値が変わります。 以下は、トレーニングの方向性を決めるための目安です。

目的負荷目安速度の見方処方の考え方
筋肥大60〜75%1RM中速フォーム、総量、対象部位への刺激を優先
最大筋力80〜95%1RM低速高重量を安全に扱えるフォームと出力を優先
パワー30〜60%1RM高速速度を落としすぎず、爆発的に挙上できる範囲を使う
スピード20〜40%1RM最高速軽い負荷で意図的に速く動かす能力を確認
疲労管理種目ごとに設定速度低下率10〜20%目安出力の落ち幅を見てセット数・本数を調整

※数値は目安です。選手の競技レベル、フォーム、測定機器によって実際の運用は調整します。

方向性を決めるための、物差し

最大筋力を上げるべきか、スピードを磨くべきか、両方を組み立て直すべきか。 VBTは、その判断のための物差しです。